ログイン

東雲(しののめ)房 開発ストーリー

略式数珠 房の現状

略式(片手)数珠の房には、長年に渡り「松房(まつふさ)」が使われていましたが、昭和60年頃から「頭付き房(かしらつきふさ)」も使用されるようになりました。頭付き房が使用され始めた当初は、男性用には約9cm、女性用には約7.5cmの房が使われていました。

その後、女性用数珠の主玉も6mmから7mmへと大きな玉が好まれるようになり、男性用と同じ大きさの頭付き房が使われるようになりました。

ただ、既成の頭付き房は、紙の芯に軸糸をのりで巻くため、頭(かしら)部分から下がどうしても太くなってしまいます。さらに、箕(みの:頭部分から下)の隙間から糸を巻き付けた芯が見えてしまいます。また、数十万円の数珠にも数百円の数珠にも同じ頭付き房が付いているのが現状でした。
松房
▲松房(まつふさ)

頭付き房(かしらつきふさ)
頭付き房(かしらつきふさ)

「数珠屋」が作った房

しかし、「女性用高級数珠には、それにふさわしい繊細な感じの房が必要」との想いから、【東雲】房を考案しました。

従来の頭付き房の場合、「房屋」が房を作り「数珠屋」が軸を組んで付けるという分業方式で数珠を作ります。【東雲】房は、細い手縒り(てより)糸を使った箕(みの)だけを「房屋」に特注し、試行錯誤を繰り返しながら、頭部分を組む工程、糸の芯を作り箕を巻き付ける工程など房作りの工程も「数珠屋」の職人が行うことにより、芯の見えない高級数珠にふさわしい繊細な房に仕上げました。

東雲房は、発売以来20年近く経過しましたが、今もなお多くのお客様に人気の房です。
 

【東雲房の特徴】

  1. のり、紙の芯を使わないので、房の隙間から芯が見えることはありません。
  2. 細い手縒り糸を使用しているので、繊細でしなやかな手触りです。
  3. 糸の先端がループ状になっているので、ほつれることがありません。
※東雲房は、株式会社珠数 川田の登録商標(第5634658号)です。
東雲(しののめ)房
▲東雲(しののめ)房